前に書いた記事『【速報】《弦楽器奏者のためのカラダの使い方講座》的おすすめ教材5冊+2冊』にも載せたのですが、『メニューイン/ヴァイオリン奏法』という書籍の解説を試みます。
もともとこの著作は、ビデオによる6つのレッスン・シリーズのテキストとして書かれたものです。(ということはすでに、ここでも書きました→メニューインのヴァイオリン奏法についての記事)
そして、今回は、そのなかの1つ目のレッスン「準備編」について書いていきます。準備編っていうか、レッスンを受けるにあたってお互いに認識を整えていこうというメニューインと生徒との面談というか、心構えをレクチャーしているようにも思えます。
僕が何について書けばいいのか、という戦慄
メニューイン氏は言わずと知れた大ヴァイオリニストであり大教育者であります。一介の音楽愛好家・バイオリン演奏愛好家である僕が、その成果についてとやかく言うというのはおこがましいにもほどがあることなのかも知れません。が、好きなのだからしょうがない。書いていこうと思うのです。
そこで、大事なのが何について書くのかということです。今の時点で「なるほど!」と思ったことを書きます。変な理屈をこねまわしても、誰の役にも立たないはず・面白くないはず。「メニューインはこうやってる。僕もやってみて役にたった」ということを書きだしていくことにします。うん、そうしよう。
メニューインのバイオリン奏法レッスン・1準備編
はじめる前に…
このYouTube動画では、スタッフロールが流れた後に、初めて映るのは子どもたちの遊ぶ様子。竹馬、フットボール(サッカー)、フラフープ、ブランコ……。こうした遊びにも、体を動かして何かを表現すること、ということがある!と思うのです。
メニューインが何をしているか……を見る
メニューインが、生徒たちを前にして、ひたすら講演しています。しゃべりまくっていきます。このとき、メニューインとヴァイオリン・弓の関係がどうなっているのでしょうか。メニューインは、ヴァイオリンと弓をどう扱っているか……その存在を忘れてしゃべっているのか、振り回しているのか、握り締めているのか……その場にいる人々やカメラをどう扱っているか……無視してしゃべっているか、誰か一人を相手にしているのか。何を見て、何を語っているのでしょうか。
メニューインが話している内容自体は、おそらくですけども、テキスト通りです。ですから僕がそこに触れる必要はないと思います。何度読んでも素晴らしい、読むごとに僕自身の成長を気づかせてくれる文章です。
メニューインがヴァイオリンを構えた!……(5:25あたりから)
はい、やっとメニューインがヴァイオリンを構えてひき始めました。なにやらヴァイオリンを演奏するときの原理というか、運動の分析というか、彼なりの考えを説明し始めています。
左手の運動・3つの方向性
- Verticaly……重力の働く方向に沿う動き
- Horizontaly……ヴァイオリンの弦に沿って平行な動き
- Lateral swing……弦を中心軸とした、腕全体の旋回運動
3つの方向性は、本当は1つのもの
3つの要素を簡潔に説明しおえると、そのまま3つの要素が独立して存在できるものではなく、互いに協調することで、左腕全体の動きがヴァイオリンの演奏を可能にしていることを語ります。
ここまでのポイント
- メニューインいわく
- 左手の運動は分解すると3つの方向があると言える。
- いちろーたが思うに
- 混乱したとき・うまくいかないときは、3つのどれかを使い過ぎ/使わなさ過ぎている可能性を疑ってみる。これで突破口が見えることがある。
……コツコツと続きます。乞うご期待!
参考