英語教育の現場でいわれていることがあります。
それは、
「発音できない音は、聞き分けができない」
ということです。言い方を変えると、
「聞き分けができる音は、発音ができる」
ということなんです。
ものまねの上手な人がいますね。歌でも、しゃべりでも、そしてダンスでさえも。
バイオリンでも、物まねの上手な人がいます。
マニア向けや内輪向けの芸になるかもしれませんが、
「○○オケのMさんの音マネ」だとか
「●●フィルのAさまが移弦をするときの唇の動きのマネ」だとか
あれこれ観察してみるのも、面白いかもしれません。
観察力を養うには、いままでになかった視点を開発することです。
冗談はさておき……、
いや、いま言ったことは冗談ではなくて。
いろんな演奏に、いろいろな形で触れることです。
スズキ・メソード創始者 鈴木鎮一さんは次のように言っています
―音に座禅しなさい
―音はすべてを教えてくれる
―偉大なヴァイオリニストの音の前に座禅して、私は彼らの演奏する姿を思い浮かべるまでに至った
歪みなく聞くことが、すべての始まりなんですね。
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奏法の哲学―音に座禅して30年
鈴木鎮一 全音楽譜出版社 1998-12-10
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