《ボウイングがまっすぐできない問題・震えちゃう問題》を解消するために、ちょっと前に「おバカな思いつきかも知れないけど」と思いつつエクササイズを紹介する記事を書きまして……これが、あまりにもバカバカしかったようで「イイね!」がゼロのままであります(苦笑
Link: まっすぐなボウイングのための《3つの簡単エクササイズ》~バイオリン基礎・ボウイング
そこで、今回は、別のエクササイズを紹介します。ボウイングの初心者さんでも、達人さんでも効果がわかると思います。2~3人1組でやるのをオススメします。ただし、弓に過大なストレスを掛けるので気をつけてください。
役割分担を決める
まず、生徒役と先生役を決めます。3人でやる場合は、3人目は観察係です。
今までに一番緊張した場面、最大の失敗の場面を思い出して演奏してみる
初めに、生徒さんは今までで一番緊張した場面を思い出してみてください。思い出せたら演奏をします、開放弦のロングトーンで構いません。先生役も観察係も、この時点では、生徒の動きをただ見て、出てきた音をただ聞いてください。
先生が固定した弓を、生徒が力任せに動かす
生徒さんはバイオリンを構えます。先生は弓を持ち、生徒の構えるバイオリンのネック側の方に立ち、生徒の側に向きます。
先生は弓の先のほうと元のほうをつまんで持ち、弓先の毛を生徒の構えているバイオリンの弦に触れさせます。最初に生徒さんが演奏してくれたときに使っていた弦を選ぶのが良いでしょう。先生は弓を固定したままです。生徒さんが弓を動かそうとしたら抵抗して動きにくくしてください……ただし、弓が折れない程度の抵抗でかまいません。
先生が弓の位置を固定できたら、生徒は弓を持って、開放弦を弾いてみましょう。先生が動きにくいようにジャマをするのですが、生徒さんは力づくで弓を動かしてなんとか演奏してみてください。
先生が動かす弓に、生徒の腕がただ着いて行く
さて、今度は全く反対のことをします。でも、先生が弓を持つことは同じですが、固定するのではなく動かします。生徒も弓を持ちますが、力任せに動かすのではなく、先生の動かしている弓の動きを追いかけていってください。
このとき、先生に注意して欲しいのは、《正しいボウイングの軌道を教えよう》と思わなくてイイということです。その代わりに、《弓の弾力性》《楽器からの反発力》を感じ取るようにしてみてください。
いっぽう、生徒さんは、《弓の動き》になるべくぴったり付いて行こうとしてください。さぁ、どうぞ!
気の済むまで遊んでみよう
ひと通り遊んだら、生徒さんが自分ひとりで開放弦を演奏してみましょう。先生も観察係も、見て聞いてみてください。
まず、生徒さんの感想を聞いてみましょう。そして、3人の感想をシェアしましょう。
時間が許すなら、役割を交代してやってみましょう。
最後に、大切なこと!
弓と楽器を使ってのエクササイズは、周囲の安全を確保しながら行ってください。そして、弓も楽器もデリケートなものです。互いに同意を得てから触れさせてもらいましょう。そして、持ち主さんの指示に従って取り扱いましょう。