「練習しないと下手になる」~最凶最悪の恐喝をやめよう

 おはようございます、いちろーです。

私自身の体験を元に、
ヴァイオリニストのためになる考え方を紹介していきます。
今回は「練習しないと下手になる」について。
――上手になるために練習するんだから。
――練習しなかったら上手にならないでしょ、
――下手になっちゃうでしょ?
今回はそこを疑ってみますよ。

「最近練習する時間がなくて…」
「久々に楽器ケースを開けたよ…」
という声を練習場で耳にすることがあります。
謙遜もあるかとは思いますが、ちょっと気の毒なことです。
もう一度、さっきの嘆きの言葉を聞いてみましょう。
「最近練習する時間がなくて…」
「久々に楽器ケースを開けたよ…」
あなたが、こうした言葉を発していたとき、
自分に向かって、何を言いたかったのでしょうか?
下手のままでいい……
うまくいかないのは仕方ない……
……本当に?!
本当に、「下手のままでいい」って思ってますか?
本当に、「うまくいかないのは仕方ない」って思ってますか?
僕もたまに、こんなふうに思うことがあります。
――今のままでも、そこそこいい感じだな。
――現状維持できればイイ
こうした言葉を吐き出すとき、
自分のどこかにモヤモヤを感じています。
自分の本心はどうなんだろう?
ちょっとでも上手くなりたい。
もっといろんな曲を弾けるようになってみたい。
なんて素晴らしい向上心!探究心!
やっと本題です。
じゃあ、どうしたらスッキリと上達に向かっていけるのか。
それは上達を妨げているものを、取り除いていくことです。
なにが上達を妨げているのか。
様々な要因は考えられます。
多くの演奏家に共通することがあります。
そのひとつが「音を外してはいけない」ということ。
これ、上達を妨げる恐喝パワーの大きなNGワードです。
このNGワードの呪縛は強烈です。
上達を妨げていることにさえ気づかないくらいに。
ここで、NGワードから抜け出す簡単な実験を紹介します。
自分にこう言い聞かせます。
――「音を外してもイイ!」
これだけです。
ただし、本気で言い聞かせてください。
音を出そうとする時に「音を外してもイイ」
音を出し続けているあいだ「音を外してもイイ」
……と言い続ける。
とにかくやってみてください。
騙されたと思って。
――「音を外してもイイ!」
やってみましたか?
やってみてください。
この実験は、体験する価値があります。
きっと思い浮かべるだけでも違和感が生まれると思います。
その違和感は、自分のなかのいろんなことに気付き始めたサインです。
なぜ、こんな事で効き目があるのか。
長くなってきたので、またの機会に。
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