ハイフェッツのマスタークラスの様子を収めた動画をYouTubeで見ることができます。これまでにも紹介したことがありますが、そのうちの1つがこれです。
音声は英語、字幕は中国語なので、僕にとってはストレスの掛かる動画です。見るときにはちょっとしたコツが要りました。
まずは、最初の3分だけどうぞ
まず最初の3分間をただ見てみましょう。どうぞ。
学びを深めるコツ
何を観察するかを決めてみる
どんなコツかというと、「何を観察するかを決めておく」です。別の角度から言うと「何を学びたいのかをはっきりさせておく」です。教師・ハイフェッツが何を言っているのか、どんなときに言葉を発しているのかを見る（聞く）。あるいは、言葉は無視して動きに着目する。あるいは、字幕に何が書いてあるかを読んでみる。周りの生徒達の様子をみる……。
プランが学びを深める力になる
なにも考えずに見始めても、学びはあります。しかし、「ここを観察しよう」と決めておくと、自分を見失わずに済みます。
これだけで、見えてくるものが変わります。この考え方で、もう一度さっきの動画の最初の3分間に戻って見てみるとどんな見え方に変わるでしょうか？
もうひとつのコツ
何を観察するかを決めておくことをコツとしてオススメしましたが、もうひとつのコツは「動画を見るために、自分の全部……頭や首・カラダ全体……で刺激を受け取ることができる」と思ってみることです。
動画を見るときに起こりがちなのが「入り込んでしまうこと」です。わざわざ自分から見に行かなくても、動画の方から光を放って瞳の奥、網膜に光を送り届けてくれます。網膜で受け取った光が、視神経を通じて脳に届いて、脳が「視る」という処理をしています。音声も同じです。音の振動を鼓膜で神経信号に変換して、脳が必要な音だけ取り出して「聴く」という処理をしています。
光や音、においや肌触りといった膨大な刺激を脳は受け取っています。受け取った上で、必要なものを選別して《自分という意識》に見せているのだそうです。
この《入ってくる刺激を受け取る》ことをなんとなく思っておいてから、マスタークラスの動画を見てみると、ずいぶん違った見え方になってくるかと思います。試してみてくださいね。
