[函館2008春]芸術ホールの旅~第3日・演奏会が始まる!

函館の滞在、2回目の朝を迎えた。
朝晩はもっと冷え込むものかと思っていたけれど、ほとんど感じない。部屋の暖房はつけなくてもいいかなというくらい。
弦セクションメンバーは11時集合だから、その時間を目指してゆっくりと準備を進める。
ホテルで用意してもらえる朝食は、おにぎりと味噌汁のはずだったけども、味噌汁がもらえるのは9時までだったらしい。食べそびれた!それにしても、おにぎりのおいしいこと。
ホールへと歩く。晴れた空が気持ちいい。
ホールでは弦セクションの練習、ソリストあわせ、全員そろってのリハーサル……と、順調にリハーサルは進む。となりが空席のまま……。
いつの間にやら、となりの奏者であろう人が客席にいる。楽譜を広げてなにかやっている。なかなかステージに上がってこない。結局、その人がステージに上がってきたのはリハーサルが終わってからだった。
リハーサル後、ステージに残りボウイング確認。首席に弓を合わせてしまえばいいものだけど。首席が書き込んであるボウイングに驚いている様子を直前のリハーサルで感じたのです。書き込みを信じられない状態に陥っていたので、不信を払拭すべく書き込みの照合を行う。
ボウイングを揃えるのには意味があります。ボウイングを揃えることは、「呼吸」をあわせることに直結していると思うのです。
ボウイングを揃えなくても、アンサンブルができるのであれば、ボウイングをアレコレする必要はないと思うんです。ただ、同じパートの奏者がよりよいアンサンブルを目指そうとするなら、ボウイングを揃えることが、簡単な道なんですよね。
楽屋では、事務局が用意してくださったサンドイッチをいただいた。ミックスサンド。ハムかつ、ハムチーズ、ポテトサラダ等。本番前に食べ過ぎたくないので、ちょうどいいボリューム。
いつもなら楽屋で着替えるのだけれど、今日はホテルから衣装を着込んできたので、蝶タイをしめるだけ。ヴィオラの首席のかたと挨拶。
自分でもどんなことをしていたかよく思い出せないが、音階練習やら、手持ちのパート譜をみてさらっていたんだと思う。
楽屋でのおしゃべりに花が咲いているころ、スタッフがプレコンサートの開始を告げる。どうやら、大きすぎる笑い声は会場に漏れてしまうようだ。楽屋で音だしできるふうでもなくなったので、ロビーとつながっている空間(サンドイッチの配布場所)でプレコンサートに耳を傾ける。
プレコンサート終了。お客様といっしょに聞いていた楽員も多かったようだ。全員で、この演奏会を丸ごと楽しみながら、自然な形で盛り上げていくのが素晴らしいな。
予ベル。
下手の袖にいたのだが、ヴィオラが誰もいない。
「しまった。今日はヴィオラだった」
ヴィオラは舞台上手袖から舞台へ出ていくんだっけ。
ヴィオラのみんながいるなぁと思ったら、ステージのドアが開いた。いよいよ開演だ。

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