こんばんは、いちろーです。
今日のレッスンでの発見(体験)を、早速お届けします。
「バイオリンは、こすれ!」
「弓(の毛)と弦をくっつける」
擦弦楽器奏者なら誰にでも使えることだと思います。
それはこんなやりとりから始まりました……
今日の先生はホルン奏者でありアレクサンダーテクニーク教師でもあるバジルさん。
いちろー:ここで、どうやろうかって全然考えていなかったんですが、手を挙げちゃいました。バジル:じゃあ、ひいてみたら?(ウェーバー「魔弾の射手」序曲からひいてみた)B:オーケー。そしたら、自分という心身システムが仕事しやすい指令を送るというアイデアではどうだろう。I:(ん?!思い浮かばない)B:頭が動けて体全部、自分全部を使って、弦と弓の接触をさせるんです。
今回の第一のキモはここ。
「弦と弓の接触をさせる」
このときの演奏は、バジルさんに「音が上がるときに楽器が下がっている」と指摘を受けました。
自分で思い返してみると、たしかに指摘のとおりでした。
左手のポジション移動をする際に、弦と弓の接触が弱くなっていました。
それ以外にも移弦や、弓を返す際にも接触が不安定になっていました。
そして、音を出し始めるときに、弓の毛が弦に触れるやいなや動かし始めるのですが、そのときがおっかなびっくりになっていました。楽譜には「dolce(どるちぇ:甘い、優しい、柔和な)」と指示があった箇所です。
私は、この「弓と弦の接触が弱くなる」「おっかなびっくり」をどのように克服したのでしょうか。
さあ、レッスンの続きを見ていきましょう。
バジル:ひく間に、ずっと、弦と弓を接触させ続けようと思ってどうぞスタートしてくださいいちろー(さっきのフレーズを弾いてみる)バジル:そして、接触させるツールは、分かりやすいのは「このヒト」(と言って右腕にごく軽く触れる)いちろー(Aの音を開放弦でひいてみる)バジル:そして、もうひとつのツールは……「こいつ」なんですよ(といって左腕に触れる)いちろー:おー。そうだそうだ。忘れてた。バジル:つまり、弦を弓に向かわせることも考えられる。
これが、今回の第2のポイント。
「弦と弓の毛を接触させるツールは、右腕だけでなく左腕もある」
実際に、様々な楽曲を演奏する場面では、ポジション移動や運指の都合によって、左腕が楽器を支える役目(弦を弓の毛に向かわせる役目)を減らす必要が生じることがある。
そのような場合でも、弦と弓の毛の接触を確保させることが大事なのだ!なのだー!だー!
とにかく、弦と弓の毛をくっつける。
ポジション移動をしても、指を動かしても動かさなくても、ビブラートがあろうがなかろうが、弦と弓の毛はくっつける。
そして、こする!
あれこれ考えず、ただ、こする!
それで、いい音は出るんですねー。
こすったれ!
こすってやれ!
ごりごりやってみたらええねん!
力を抜いたり、ムダのないところを探りながら弾くことも大事。
でも、音の鳴る源となる労力を注ぐことは、もっとやってみてもいい。
合言葉は「こすったれ!!」
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