20080418:雑感

くもり、のち、雨。
えばさん所有のViolinとViolaが、修理/調整から戻ったのでお届けにあがった。「戻った」というか、私が預かって持っていって帰ってきたんですけどね。
工房のまわりは桃の花が。見事。
写真を撮るのも忘れるくらいに見とれてしまいました。
週末ともなると、県外から車が押し寄せるそうです。
「どこでこんな穴場を知ったの?」
……てな混雑で、警備員さんが交通整理に立つこともあるとか。
なんてことを、こうして記事を書きながら思い出す。
楽器作りは、動機付けが大事だと感じた。
超一流の演奏家のために、音楽の真髄を描き出すための最高の道具を送り出したい!と作るんだ。
一方で、これから楽器を始める、というひとにも楽器を提供することは必要なわけです。
どちらも大切なこと。
いやいや。
これから始めるという人は、無垢なキャンバスじゃないか。
純粋な真情の発露こそ、芸術の魂じゃないのか?
技術も感受性も、ひたむきな心の働きによってのみ磨かれるんだ。
私は、ヴァイオリンを通して、音楽をみて、そして、きいてきた。
自分が見聞きしてきたことを、どれだけのひとに伝えられるのだろうか。
いや、断じて伝えていくのだ。
誤解を恐れず、言えばいい。
誤解は正していけばいい。
誠実に、とにかく誠実に。
行動だけが、存在の証明だ。
友に会おう。
声を出そう。
文を書こう。
途中であきらめるくらいなら、最初から手がけなければいい。
人生は、一見すると有限だから。
この宇宙は、心の働きによって過去から現在、そして未来へと流れているように感じるだけ。実際のところ、過去も現在も未来も区別は無い。宇宙を切り取って見せてくれるのが、心だ。心は休み無く動いて、この宇宙をさまざまに見せてくれる。
面白い。
だから、自分の信じた道を、そのままに貫く人が、広大な宇宙を迷わずに満喫できるのだな。
衆生所遊楽って、こういうことなのかもね。

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