kangen 25th regular concert

終わった。
長い一日だった。
オベロン序曲、全体の大きな流れとしては、まぁ良かった。個人的にはスムースに処理できた。細やかな配慮がアンサンブルに現れてくるようになるといいなぁ。ずいぶんと緊密になってきたものの、まだ個というよりも我が強く、持ち場にとらわれているなぁ。
めんこん。幾何級数的にエキサイトしていった。聴衆にはどのように映ったのだろうか。演奏の後、わずかに起きたどよめき。「ん?なにかまずいことでもやっちゃったかな?」とも思ったのだが、そうではなかったようだ。
指揮者との関係が、視覚に制限をうけていた。目隠しでどこまでいけるか、スターウォーズで言うなら「フォースを感じろ」みたいな。いつもなら周辺視で指揮者を視野に収めている。今回は、私の位置から指揮者を直接には捕らえがたく、ほかの奏者が感じた指揮を感じて演奏した。ほとんど、ソリストの意図から「指揮はこうくるだろう」と鯖を読んで。とでもいいましょうか。
とにかく、多くの人に遭難救助してもらいながらだったように思う。
やってみて思ったのは、やっぱり僕はコンチェルトが好き。密度の高いアンサンブルが好きなのかなぁ。できてるかどうかは、この際だ、別問題。
ジュピター。「モーツァルト風」でなくたっていいじゃない?と、僕なりの開き直りをどこかでつかんだのかもしれない。書いたのはモーツァルト、やるのは僕。
消化しきれないままの下痢になっちゃった部分がある。なーんて、お下劣なことを書いたってアマデウスくんなら、きっとわらってウォシュレットに流してくれるさ。
アンコールの候補曲、書いてあるボウイングをみて愕然とした。数年前にぼくがつけたボウイング。すごくひきにくい。当時、先輩に「きみは、この曲をさんざんさらって、いろんなボウイングをやりつくしたからこれでもいいだろうけど……」と言われた意味が、よくわかった。ぱっと見てスンナリひける、そういうボウイングをつけて行こう。
僕は、体格には恵まれていないので、後ろ姿はオケの海に埋没してしまうのね。そこで、今回は「自在いす」――これは商品名なのかな、ピアノいすといえば通りがいいようですな――を初めて使いました。踏ん張りがいまひとつだったけど、そのぶん背筋は伸びたかもしれない。楽譜がずいぶん視野の下に来たので、指揮者をつかみにくくする要因のひとつだったかも試練。
このような機会を与えていただいたことを、感謝します。ありがとうございました。
次は、ブラームスの協奏曲をやりたい……。
とだけ書いておきましょう。しゃけでした。


コンチェルトがある演奏会は華やぐ。
オーケストラにとって、良い刺激になる。
今後は毎回、協奏曲を取り上げたいものだ。
ぼくは、ブラームスのヴァイオリン協奏曲をやっておきたい。今回ソリストをやってくれたYくんは、「周りの評判がいいのはラロなんですよ」「自分はどっちかというとジプシー・ヴァイオリンですから」といっているのだけれど。
ブラームス。オーボエも長ぁぁぁ~~~~いソロがあるんだよね。
録音だとクライスラーが残しているものが、好きです。
好きになったきっかけは、ケネディ&ベルリンフィルの来日公演。生で聴いてみたかったな。

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