「集中できない……」~表現のブロックを外すには?

 こんばんは、いちろーです。

バイオリニストのためになるアレクサンダーテクニークの紹介をしていきます。
私が実際にレッスンに参加して、見聞きして、学んだことを書いています。
今回は、「集中できない!」ということについて。
私が最近試してみた実験を書いてみます。
こんな事ってありませんか?

ちょっとあっちのほうで、自分の悪口を言われている気がする……。

さて、どうしましょうか。

本番当日のリハーサル、前半を終えて休憩中のことでした。

自分の後で演奏していた人が、他のパートの人と話をしている。 
私の席を指さして、離れた場所にいる私の方をちらりと見たりしながら話をしている。
(…ここの人、いつも出るのがちょっと早いのよ……)と聞こえてきます。
私は嫌な気持ちになりました。
タイミングが早いのは私ではない。
いつも音程がズレているなんて、それは私のことではないのに。
最善を尽くしているのに分かってもらえないのか。
引き受けなければよかった。
あの人達は、私のことなんか分かっていない!
私のイライラは収まりませんでした。
後半のリハーサルはいつの間にか終わっていました。
お弁当をもらうのも忘れて控室でぼんやりと外を眺めていました。
ふと、思いました。
「あの人達は、私のことなんか分かっていない!」
……これって、本当だろうか?


全部疑ってみました。


「あの人達は、私のことなんか分かっていない!」
……逆にしてみよう。

「私は、あの人達のことなんか分かっていない!」
……ああ、本当だ。何を思って、ああ言っているのか知ろうとしていない。
……いい演奏にしようと思って、私の気づいていないことを言っているのかもしれない。
……せっかく気づいてくれたことを言わせないような、私が態度をとっているのかもしれない。


……いやいや。話をもとに戻そう。
……もうちょっと別のことも試してみよう。



あの人達に、私のことを分かってもらいたい?
……別に分かってもらえなくてもイイ。

音を出すタイミングが、あの人とズレていたらいけない?
……ずれて聞えてもイイ。音には時差がある。首席と呼吸が合えばイイ。

いつも音程が合っていなくてはいけない?
……100%合うことは奇跡。合ってなくて当たり前。音程が合ったら嬉しい!


音を出せることが楽しい。
大勢の人と音を一緒になって出すことが楽しい。
そこに戻ってくることができました。
「何を幼稚なことを……」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
自分が抱いている「思い」
これは、自分で思っている以上に強固なものです。
その強固な思い込みを、どうやって動揺させるか。
それは、遊ぶこと。
言葉遊びをして、
思考のパズルで遊ぶようなつもりになって、
論理的にもいじくり倒しみる。
体を使って、脳みそを遊ぶ。
声に出してみる。
紙に書いてみる。
体をでたらめに動かしてみる。
思考も体もひっくるめて、総動員して、
自分の抱いている思い込みをぶち壊していくことができます。
「気が散るなぁ……」
「あいつのせいで、うまくいかない」
というときは、自分を深く探求するチャンスですよ。
自分の中に押し込められているものを。
お試しアレ。
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