『ソーシャルなんとか』を使い倒すべきかどうか。

Web2.0という触れ込みで、個人的情報がインターネットに吸い出されて久しい。インターネット(the Internet)は、技術的にはARPANETの流れを汲んでいる。部分を失っても、全体としての機能は損なわないことを狙った分散ネットワーク。つまりは、インターネットは、生命体として捉えることもできるんですな。
だからなんだといえば、インターネットというものが、われわれの生活に、ミトコンドリアのごとく入り込んで、人類のありようを変えていっているんだなと思ったんですよ。
設置場所依存の固定電話(「NTT・加入電話」など)にはじまった電信電話サービス。電話通話(音声のやりとり、ですな)そのものが目的で発達した網(ネットワーク)に便乗する形で、音声以外のやり取りも、音声信号化できるようになった。
視覚・聴覚という、電磁波を解釈するための働きは、こうした電気通信ネットワークと相性がいい。親和性が高い、といえばいいのかな。
音声=聴覚
文字=視覚
誰の言葉だったか

テレビは聞くものラジオは観るもの

と。逆じゃない?と思うわけですが、確かに、テレビはつけておいて、セリフを聞き流しながら画面を見ないことが多いんですね。ラジオには、耳をそばだてるんです。ラジオの顔を見るというか、話し手の顔や、話されている言葉の語る情景を見ようとするんです。
だからなんだというと、べつにそれだけのことで。
知り合い系サイト・出会い系サイト、Webメール、オンラインカレンダー、ソーシャルブックマーク、ブログ、『セカンドライフ』……すべて、暗黙知ともいうべき個別な人生体験を統合しようとするムーヴメントなのね。
……と、思ったことを書いてみたかっただけです。
何が言いたい、ということでもなく。
手書きの手帳や、手紙、日記。
やっぱり、大切な気がしているんです。
いっぽうで、こうしてタイプしたものは、自分のあずかり知ることないままでも存在を約束される。存在していると信じている自分自身もあるのだけれど。
Web2.0ってね、森羅万象を奥底で結び付けている「無意識」ということの科学的具現化プロセスのひとつでもあるんかいな。
★おすすめBOOKS&Links★
もっと突っ込んで知りたい人のために……
<通信・インターネットの歴史と仕組み>
★★★…インターネットの思想史
★★……進化するケータイの科学 つながる仕組み
★★……公衆電話室ものがたり
<ミトコンドリアと人類>
★★★…ミトコンドリアのちから
★★……学説「ミトコンドリア・イヴ」について
<生命論とか無意識とか>
★★★…影の現象学
★★……ユング心理学入門

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