2008-0204:反省:ミニコンサートできずin老健

雪がふった翌日。
自転車通勤をしている私は路面凍結がこわくて、職場にバイオリンを持参できなかった。
私の職場では、月曜日の日勤シフトに入ると、レクリエーションのチャンスが多い。月曜日の午前中はいわゆる「リハビリテーション」がある。略して「リハビリ」。
そもそも、リハビリテーションという言葉は、「(剥奪された)権利の回復」という意味だ。リハビリテーションの本義は、本来の自分自身を取り戻す、ということにあると私は考えている。というか、そのように教わった。
「いわゆるリハビリ」と書いたのは、「リハビリテーション」に対する世間一般の狭まった見方が蔓延しているように感じているからだ。私は、その狭まった、偏った見方を打破したい。
訓練室での体操やマッサージ、歩行訓練などは、リハビリテーションの手段であって、目的ではないのだ。「リハビリテーションのための訓練」「もともとできていたことをできるようにするための訓練」と、いちいち呼ぶのはマドロッコシイので、便宜上、そうした手段群を「リハビリテーション」と呼んでいるだけなのだ。
「リハビリ訓練」が「リハビリテーション」のすべてであるという認識は改めていただきたいものだ。あえていうならば、生活そのもの、生活すべてがリハビリテーションなのではないだろうか。
「生きよう!」「生き抜いてみせる!」と、日々の課題に挑戦している我々である。人間らしい生き様とはなにか。本当の幸せとはなにか。求めているだけなのだ。生命に等しく与えられた当然の権利をこの手に取り戻そう、というの思想こそ、リハビリテーションの本義なのだ。
さて。
ずいぶん脱線してしまいました。
その「リハビリ」の時間帯、いつもレクリエーションを提供しています。お話の会だったり、大勢でやるゲームであったり。そこで、バイオリンの演奏をお聴かせしたかったんですよ……。
たっぷり1時間の枠。
バイオリンを持ってこなかったことを悔いつつ、お話しの会をした私でありました。

環境・状況に左右されず、自分の信念を貫くのが本物だよ

と教わってきていたんです。
言うのは簡単ですが、実際に直面すると、あっけなく吹き飛んでしまいました。どれだけ本気なのか、どれだけ真剣なのか……。
……給料が安い
……精神的に疲弊する
……腰が痛くなる
……感染症にかかるリスクが高い
……無駄遣いを減らす、本当に必要なものを見極める訓練だよ?
……「人生にうんざりした人」を相手にすると決めたなら、はじめからわかっていたはずでしょう?
……上手なカラダの使い方を身につければいいでしょう?
……手を洗うとか、マスク・手袋を使えばいいでしょう?
サービスの質は高める。
いっぽうで、労力は少なくてすむようにする。
それが本当の仕事ってもんだ。

タイトルとURLをコピーしました