気さくなダンディ…安永徹さん

この人に会いたい!第1弾は……
安永徹さん。
「ベルリンフィルのコンサートマスターは日本人なんだよ」
と教わったのは、いつのことだったか。
ぶっ飛びバイオリニストケネディとベルリンフィルの競演をテレビで見たことがある。その演奏会、ブラームスのヴァイオリン協奏曲。飛び跳ねるし、カデンツァは僕の大好きなクライスラーのものだったし、食い入るように見ていた。
第1楽章を終えると、汗だくになったケネディ氏に、コンサートマスターがそっとハンカチを差し出した。ハンカチを差し出したその人こそ、安永徹さんだった。
「こんな人がいるのだ!」
このときのインパクトは、これ以上言葉にならなかった。ケネディ氏の演奏も素晴らしかった。けれど、ケネディ氏と爽やかに挨拶を交わす安永さんの振る舞いに心を打たれた。
「この人が、あの安永徹さん!」と意識して拝見した最初のことだった……と思う。

安永徹さん、略歴
1951年、福岡に生まれる。
1964年より江藤俊哉氏に師事。
桐朋学園高等学校音楽科を経て1970年、同大学音楽学部入学。
在学中、1971年に第40回音楽コンクール第1位受賞。
1974年、同大学卒業。
1975年、ヨーロッパに渡りベルリン芸術大学入学、ミシェル・シュヴァルベ氏に師事。
1977年、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団に第1ヴァイオリン奏者として入団。
1978年よりベルリン弦楽ゾリステンのメンバーとなる。1983年には同団のリーダーとなっている。
1983年、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団の第1コンサートマスターに就任。

「会いたい!」だけでは意味がない。
会って何を得たいのか。
会って何を与えることができるのか。
会うと決めたならば、調べ尽くして、会うまでに周到な準備を重ねることだ。

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