【バイオリン演奏・超入門】技術レベルの定義〜あこがれの曲を演奏するための道のりを考えてみよう

Violin上達しよう

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「おーい、いつになったら難しい曲をラクにひけるんだ?」
「そうだなぁ。まずは、いまやってることをラクにやってみようぜ」

 今回は、ヴァイオリンのあこがれの曲をひくために、どんな道をたどっていけばよいのかを考えてみます。ヴァイオリンのために作曲された楽曲は、ここにリストアップしきれないほどあります。こうして記事を書き進めている間にも、誰かがヴァイオリンのために作曲を進めているに違いありません!(なんたる幸せ!!)

 そこで、ヴァイオリンの技術レベルってものを、あえて段階分けするとどうなるのか。ちょっと調べてみましたよ。

ヴァイオリン演奏10レベルの定義(Violin MasterClassによる)

Definition of Levels 1 – 10

1. Beginner
2. 1st position with different patterns, detaché and legato
3. Shifting, introduction to different positions, elementary spiccato
4. Playing in higher positions, double stops, vibrato
5. All of the above with reliable sound production
6. All strokes in basic forms, variety of vibrato, scales and double stops with advanced speed
7. Fast right and left hand coordination, solid intonation includes double stop passages, all strokes in advanced patterns
8. Comfortable on the entire finger board, advanced bow control and sound production
9. Mastery of all techniques
10. The crazy fun stuff, experts only

Violin Methods and Etudes – Violinmasterclass

Google翻訳して、いちろーた式に補筆してみた

1. 初めてさわる。持ち方、カラダの動きと音の変化を学ぶ
2. さまざまなパターン、detachéとレガートで第一ポジション
3. 初歩のスピッカート奏法、ポジション移動の導入
4. ハイポジション。重音、ビブラートで遊べる。
5. 望む音のために上記すべてができると信じて、音を作る。
6. 運弓の基本ストロークすべて。多様なビブラート。高度なスピードでのスケールと重音。
7. 速い左右の手の協調、高度なパターンのすべての弓ストロークを使う重音パッセージで音程ばっちり
8. 快適に指板全部を使える、弓のコントロールも上達が止まらない。
9. すべてのテクニックの熟達
10. どんどん深みにハマる、面白くてたまらない、専門家。

Violin Methods and Etudes – Violinmasterclass
10レベルごとの教材一覧(English)

自分の状態を知ると、成長しやすくなる

 こうしたレベル分け、階級分けというのは建設的に活用したいものです。「この技術はさんざん練習したから、次はこれをやろう」「いまやってる練習がうまくいっていないのは、この領域の練習をしたことがなかったせいかもしれない」という具合に、自分がやりたい事のために必要なテクニックを、効率よく習得していくために使うとよいうのだと思います。

 というわけで、ヴァイオリン演奏の技術レベル分けという考え方を、あえてご紹介してみました。

スズキメソードのヴァイオリン課程

 さすがに良くまとまっています。多くのプロオーケストラがオーディション課題曲として、モーツァルトの3,4,5番を挙げていますから、そこまでたどり着くとある意味で「一人前」と言えるのでしょう。

ヴァイオリン科の卒業課程は10段階あります。それぞれの課程で課題曲を録音し、全国レベルで検定評価しています。
前期初等科……ゴセック ガヴォット
初等科……バッハ ブーレ
前期中等科……ヴィヴァルディ 協奏曲イ短調第1楽章
中等科……ヴィヴァルディ 協奏曲ト短調第1楽章
前期高等科……コレルリ ラ・フォリア
高等科……バッハ 協奏曲イ短調全楽章

才能教育
課程卒業(2曲両方を学習した上で、1曲を選択します)
……モーツァルト 協奏曲第4番全楽章
……モーツァルト 協奏曲第5番全楽章

研究科A
(1)(2)のいずれか選択
……(1)モーツァルト/ロンド + パラディス/シシリアーノ
……(2)バッハ/協奏曲ホ長調BWV1042全楽章

研究科B
(a)~(c)のいずれか選択、但し研究科Aで(a)を卒業された方は(b)(c)いずれか選択。
……(a)モーツァルト/ロンド + パラディス/シシリアーノ
……(b)クライスラー/前奏曲とアレグロ + パラディス/シシリアーノ
……(c)ヴィタリ/シャコンヌ

研究科C
……メンデルスゾーン 協奏曲ホ短調全楽章

ヴァイオリン|音楽教室スズキ・メソード|公益社団法人才能教育研究会

 僕自身の経験を引き合いにすると、高校生でヴァイオリンを初めて、1年目では、ゴセックのガボット、2年目にヴィヴァルディの協奏曲イ短調で苦戦した覚えがあります。高校3年生のときは練習しませんでしたが、その後大学に入りヴァイオリン演奏を再開。1〜2年の間に、ヴィターリのシャコンヌ、コレッリのラ・フォリア、モーツァルトのロンド、モーツァルトの協奏曲第5番に取り組むくらいになりました。

2chにスレッドがあったそうで

 こういった一覧表があると、自分が知らない曲目にも挑戦してみようと思えるのがいいですね。あれれ、僕の好きなプロコフィエフの協奏曲が入っていないぞ。まあいいや。

75
74 バルトーク協奏曲. ヴィエニャフスキーエチュードカプリース
73 ヴィエニャフスキーVn協奏曲第一番. イザイ無伴奏Vnソナタ ,ハチャトリアン協奏曲
72 パガニーニ Vn協奏曲 第一番 第二番 、24のカプリース
71 バッツィーニ 妖精の踊り
70 ブラームスVn協奏曲
69
68 チャイコフスキー Vn協奏曲
67 バッハシャコンヌ
66
65 シベリウス Vn協奏曲 .グラズノフ協奏曲
64 ショーソン 詩曲 / ブルッフ スコットランド幻想曲
63 サンサーンス協奏曲
62 ビュータン 協奏曲2.4.5番
61 ラロ スペイン協奏曲
60 メンデルスゾーン 協奏曲
59 ベートーヴェン 協奏曲
58 
57 ブルッフ 協奏曲
56 ヴィタリ/シャコンヌ
55 フランク、フォーレ、ブラームス/ソナタ、ローデ/カプリス(~67)
54 モーツァルト/協奏曲第4、5番
53 モーツァルト/協奏曲3番
52 ビオッティ協奏曲 、ローデ協奏曲
51 バッハ/無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティ―タ(~69)
50 バッハ/協奏曲1番(a-mall)、クロイツェル・エチュード(~60)
49 ヘンデル/ソナタ第1~6番(~54)
48 バッハ 二つのヴァイオリンのための協奏曲(第1ヴァイオリン)
47
46 ヴィヴァルディ 調和の霊感より第6番第1楽章a-moll、カイザー・エチュード(~54)
ザイツ協奏曲は圏外
★☆★ヴァイオリン曲難易度を語るスレ★☆★

何のために技術を磨きますか?

 自分がどんなレベルにいるとしても、ヴァイオリンで音を出すことを楽しむことはできます。

 技術を磨くのも大切なこと。そして、レパートリーを広げることも大切なこと。でも、大切だと思っているのはどうしてなのでしょうか。何のために技術を必要としているのか、レパートリーを広げるのは何のためなのか。これからも、自分と対話しながら、バイオリンが好きだという思いを育てながら進んでいきます。

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