ぎじんオケPart2に参加してきたよ(感想文・その1) #gijin_oke

 ぎじんオケPart2に参加してきました。ぎじんオケが何かというと、ひとことで言うと「一介の音楽好きを囲んで、生オケ合奏して遊ぼうぜ」という一発オケです。

 この「ぎじんオケ」プロジェクトですが、今回は「Part2」と銘打っていまして第2回となる開催でした。第1回は、僕はコンサートマスターのひとりとして参加しました。今回もコンサートマスターのひとりとして参加しました。興奮さめやらぬ今のうちに、主宰ぎじんさんへのねぎらいと感謝を込めて振り返ってみました。

コンサートマスターとセカンドバイオリン首席と「まとめ役」

コンサートマスター

 今回はコンサートマスターが2名、1曲ずつ担当することにして臨みました。これは第1回と同様のやり方でした。一般的な常設のアマチュアオーケストラでも、曲ごとにコンサートマスターを入れ替えることはあるようですね。僕は「ブラ4」のコンサートマスターを担当しました。

 ちなみに、粒オケの「5番なう!」では、コンサートマスターをひとりでやりました。分担しないことで負担が増えるという考え方もあるようですが、僕として思うのは「コンサートマスター」ではない奏者の方が負担が大きいという見方もできるんじゃないかと思っています。弦楽セクションの後方(特にオケ全体から見て辺縁領域)の席で演奏する場合にそう思うんですよ。

 ともあれ、コンサートマスターは「構想」「プラン」といったことを指揮者から汲みとって、自らの身体動作に託して表現してゆくのが仕事です。演奏していく上では、指揮者の方向性とともに自らの方向性も含めていくし、共演するすべての奏者の方向性をも取り込んでいくというか、招き入れていくような心持ちであったりします。

 コンサートマスターって、刺激に満ち溢れているので面白いし飽きが来ません。バイオリンを演奏する人、オケでの演奏をしている人にはぜひやってみてもらいたいものです。でも、なぜかみなさん遠慮がちです。不思議なことです。バイオリンをオケで演奏するなら、ぜひ一度経験してみて欲しいものです。やりたいと言ってやらせてもらえるものでもなかったりするのが、頭の痛いところです。

 でも、コンサートマスターになろうと思わなくても、オケの中でどんなプレーヤーがどんな方向性で音楽をやろうとしているのか、奏者の人柄まるごとを味わいつくそうと思いながら演奏活動を続けていると、自然にコンサートマスター的な楽しみ方が身についてくるように思います。いかがでしょうか?

セカンドバイオリン首席

 今回のぎじんオケ、どちらの曲もセカンドバイオリンとして参加したかったんです。《新世界より》は、コンサートマスターの立候補があった(というか「コンマスやってみたい」というつぶやきを目撃していた)ので、その若者にお任せしようと思って、実際に見事にやり遂げていただきました。彼は、1日の中でどんどん変わってゆきました。どんな経験をしたのか、改めてインタビューしてみたいと思っています。ちなみに、僕は《新世界より》のセカンドバイオリン首席を担当しました。

 僕がセカンドバイオリンをやりたいのはなぜなんでしょうね。誰かが自信満々にやっていることがあれば、ついていって花を添えてあげたい。ちょっとおっかなびっくりになっていたら、励ますようなことをして後押ししたい。楽しみまくっている人がいたら、さらに楽しんでもらえるような仕掛けをしてみたい。セカンドバイオリンだと、そういうことがいっぱい出来るって思っているのかも知れません。

 だからなのかな、ぎじんオケPart2の打ち上げで言われちゃいました「あんなにアグレッシヴなセカンドバイオリンは初めてだ!4人だったとは思えない(笑」って。

「まとめ役」

 今回、自分として特筆すべきは「ヴァイオリンパートとりまとめ役」をお引き受けしたことです。ぎじんさん(@gijin_ob)からの頼みだったからこそお引き受けするぜ!ってことではあったのです。

 でも、もともと僕はそういうのやりたくないくちなんですよね。学生時代には「演奏以外のことはやりたくない」という理由からコンサートマスターに立候補した僕ですから。学生時代と、そして卒業後にもコンサートマスターをやる機会を与えられ続けてきた――やらされ続けてきた――ことで「まとめ役」ということの面白さにちょっとずつ目がひらいていったのだな、なんてことも思いながらまとめ役のお仕事を進めてまいりました。

 まとめ役としての仕事は、ひとつお手本がありました。粒オケでお世話になった、ゆうこまさん(@yuukoma)です。ゆうこまさんは、粒オケのこれまでの数回のイベントで会計やらバイオリンの連絡役だったりトップを掛け持ちされていました。そつなく丁寧に、人・モノ・金を動かすための情報をさばいてゆく様子はじつに見事であります。あの姿・言動から「ゆうこまさんが引き受けてくれたらどんなに楽だろうか」と嘆きもしながら、同時に「ゆうこまさんの如く振舞うことができるようになったら、うれしいじゃん?」と思い直すことで、なんとかまとめ役をやり通しました。

 まとめ役として適切な働きができたかどうかといえば、まだまだ至らないことがあるように思います。参加表明していただいていたメンバー全員が当日会場に来られたわけではなかったし、必要な情報提供が適切なタイミングでできたのかどうか……。「まとめ役」に限ったことではないので、こらからもさまざまな機会を通して、自分をよりよく使いこなして、関わる人々がハッピーになるキッカケ作りに励んでいこうと思った次第です。

ぎじんさん

 いろいろ振り返りながら思ったのは、ぎじんさんあってのぎじんオケなのねということ。ぎじんオケZ(仮称)だとしても同じ。

 「大切なのは、核になる人です」と僕の先生は常に言っていました。ぎじんさんが「これやりてーなぁ」という核さえあれば、まるで雪だるまのように膨らむことができます。ぎじんさんは「第3回はありません」と断言していました。第1回の時も「次はありません」と言っていました。これには深い意味があると思います。あえて言えば一期一会ということでしょう。

 僕の好きな言葉に「即興の妙」ということがあります。「これ、いいだろ?!」「おう、いいね!じゃあこれはどうよ?!」という応酬じゃないかと。

 ぎじんさんでない人が「これやりたい!」ってつぶやいたら、また別の反応が生まれて、異なる形のムーヴメントが生まれると思うんですね。結果だけ見ると【ぎじんオケ】っぽいものになるのだとは思いますが。ぎじんオケは、ぎじんさんを囲むからぎじんオケなんですよ!

 ぎじんさんが「やるぞー」って思ってくれさえすればいつでも出来ちゃうのがぎじんオケです。ぎじんさん、いつでもお好きなときにどうぞ。

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