痛みが解消する奏法の探しかた〜自由に弾いてみる〜《なぜその構え方を選んだのか》を考える

 「バイオリンの演奏は不自然な姿勢だから故障して当然」「痛いのを我慢して演奏するもの」と開き直ってしまっている人がいます。何ともったいないコトをしているのだろうと、嘆かわしく思います。世の中のすべてのバイオリン演奏者が痛みを我慢しつつ演奏を楽しんでいるのでしょうか?痛くならない方法で演奏をしている人がいるとしたら、そのやり方を知ってみたいと思いませんか?

 「バイオリンの音を出すのがこんなに簡単だとは思ってなかった」「ヴァイオリンから出てくる音の振動が気持ちよかった」バイオリン演奏経験が無かった人が、僕のレッスンをわずか10分間ほど受けたあとの感想です。

 バイオリン演奏には決まった形はありません。先日、バイオリン演奏を一度もやった事が無い人に「バイオリンを弾いてみよう」というレッスンをしました。その時にやったことをちょっとご紹介します。

 バイオリンを構える必要などありません。どう持ったっていいんです。他の人に楽器を持っていてもらってもいいんです。弓も、どうやって持ってもいいです。

 バイオリンから音を取り出すために必要なことは何か。それは弦を振動させること。そのためには、弦を弓でこすればいいんです。こすることができるなら、楽器と弓はどこにあってもいいんです。体から遠くにあってもいいし、体のすぐそばにあってもイイです。

 でも、せっかくの弓とバイオリンがすでにあるのですから、それをフル活用する方法を考えてみましょう。弓の長さを活かすために、バイオリンの音域をフル活用するために、自分全体の動くものは全部使ってみるんです。そうしながら、より有利になるバイオリンと自分との関係性・弓と自分との関係性を探求していきましょう。

 探求のヒントは、腕は体の前側で動くのが得意だということ。そして、バイオリンは、立ったり座ったり歩いたりしながら演奏されることで発達してきたということです。

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